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必要経費になるもの
個人事業主で経費になるものは、原則、売上を生み出すためにかかった費用に限られます。つまり、所得を得るために使用した費用や業務上の費用でなければなりません。
売上を生み出すための費用には、売上に直結する費用と間接的な費用があります。売上に直結する費用を「売上原価」、間接的な費用を「販売費及び一般管理費」といいます。
売上原価は、その年に売れた商品の仕入れ高です。また、販売商品の運賃など仕入に直接かかった費用も含まれます。
販売費及び一般管理費は、商品を販売するために必要な費用や、事務所やお店の管理などに必要な水道光熱費等の諸々の費用です。
そのため、そもそもプライベートの借金返済は必要経費へ算入できません。
そして、事業のために融資を受けた場合でも個人事業主の借入金は経費に算入できません。
借入金の返済が経費に該当しない理由として、借入金自体は金融機関に返すものであって、売上につながる費用とはいえない点、借入金の返済まで計上すると必要経費が二重計上されてしまう点からです。
そのため、借金をして設備投資した場合は、借入金ではなく機械や不動産などを購入した際にかかる費用が必要経費の対象です。
個人事業主の借入金は経費にはなりませんが、返済時に支払った利息は経費になります。
個人事業主が借入をするには
個人事業主が融資を考える際には、銀行などの金融機関があります。
銀行からの融資には、大きく分けて銀行が直接に融資する場合と、銀行が窓口になっているものの2種類があります。
銀行が直接融資をする場合
銀行や信用金庫・信用組合から直接に融資を受ける方法です。
普段から付き合いのある金融機関だと融資を受けやすい場合もありますが、一般的には審査は厳しいです。また、支払う利息も高めなことが多いです。
決算書や確定申告書、事業計画書など多くの書類も必要となるため、融資を受ける前に、あらかじめ金融機関の担当者や税理士などの専門家と相談するのが良いでしょう。
銀行が窓口になっているもの
銀行が窓口になっていますが、他の機関から融資を受ける方法です。
中小企業や個人事業主への資金支援を目的とした、財務省所管の「日本政策金融公庫」などがあります。
また、中小企業や個人事業主と金融機関との間に入り、融資が受けやすくなるように動く「信用保証協会」もあります。
日本政策金融公庫や信用保証協会を利用すると、申込などの手続きは煩雑な反面、銀行などでは融資が受けられない場合でも、融資を受けられる可能性が高くなります。
初めて融資を受ける場合などは、日本政策金融公庫や信用保証協会を利用するもの良いかもしれません。