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法人成りした場合の借入金はどうするべきか
個人事業から法人成りした場合は、設立した会社に対して資産だけでなく債務も引き継ぐのが一般的です。
その際に、借入金はどうすべきか悩むところだと思います。
融機関からの借入は、残額が大きかったり、連帯保証人を設定していたりと、簡単には引き継ぐことができないケースもあります。
そのため、引継方法については慎重に検討する必要があります。
法人成りした場合の借入金の取り扱い
①個人で返済をして法人に引き継がない
そもそも個人で返済するので法人に引き継がず、分かりやすい方法といえます。
しかし、実際には手元資金で完済をするのが難しい場合が多いのが現実です。
②個人事業主の借入金を法人で債務引受をする
債務引受には重畳的債務引受と免責的債務引受の2つのパターンがあります。
まず、重畳的債務引受は会社と個人が一緒に債務引受をします。根抵当権が設定されている場合は債務者に会社が加わることになります。
次に、免責的債務引受は、会社が単独で債務引受をします。事業主個人は連帯保証人になるのが一般的です。根抵当権に関しては債務者を個人から会社に切り替えることになります。
実務上は、債務者側の都合のみでどちらにするかを決めることはできず、金融機関や信用保証協会との調整が必要です。
まとめ
個人事業主として金融機関から借入がある場合、その引継方法は慎重に行う必要があります。
また、個人事業が債務超過となってしまっている場合は、無理に法人成りを進めてしまうと、余計な課税がされてしまう可能性もあります。
個人事業としての借入金がある場合や、債務超過の場合は、安易に法人成りを進めるのではなく、まずは税理士等の専門家に相談しましょう。
今後の進め方や金融機関等への交渉方法などをじっくり検討する必要があるでしょう。